●「アラブ連盟」は政治・経済・文化の連合組織として、アラブ統合構想のもとに立てられたもので、基本的には、主権国家間の協議・政策調整の機関である。アラブ世界のいわば“ミニ国連”ともいわれる地域協力機構である。

 
●設立は1945年。原加盟国はシリア・ヨルダン・イラク・サウジアラビア・レバノン・エジプト・イエメンの7カ国。その後、他のアラブ諸国が独立とともに「アラブ連盟」に加盟した。現在は、20カ国+1組織(PLO)で構成されている。本部はエジプトの資格停止により、暫定的にチェニスに移されたが、エジプト復帰後、カイロに戻されている。

 
●組織的には「閣僚理事会」がアラブ連盟の決定機関として機能している。これは加盟国の代表からなり、通常年2回の「定例理事会」が行なわれる。また、高度に政治的な問題の決定に関しては「首脳会議」が持たれている。

そのほか、「対イスラエル・ボイコット事務局」をはじめとする専門機関が多く設けられている。

 
●「第1回アラブ首脳会議」は、ナセル・エジプト大統領の提案により、1964年に開催された。この会議以来、ほぼ1年に1回の割合で首脳会議は開かれているのだが、この首脳会議が、アラブ連盟の事実上の最高意思決定機関とみなされている。ここでは、パレスチナ紛争、レバノン内戦などの問題が話し合われた経緯がある。なお、「アラブ連盟」は、国連および世界各地にその代表部を置いている。

 
 
●ところで、「対イスラエル・ボイコット」とは、イスラエル共和国と取引をする企業を排除する政策をいい、「対イスラエル・ボイコット事務局」が、アラブと取引をしようとする企業を厳しくチェックする。

アラブ石油に依存していた日本企業はイスラエル共和国との取引を控えてきたため、アメリカのユダヤ人団体からプレッシャーをかけられたこともあった。しかし、1991年の湾岸戦争後は、ボイコットも有名無実化し、日本のトヨタ・ダイハツなどがイスラエルへの直接輸出を開始した。